クモハゼ・ネストホルダー雄によるスニーキング防衛行動

(12.0MB, 00:01:02)
撮影日:2012/06/27
撮影場所:長崎大学水産学部


竹垣 毅
(Takegaki Takeshi)
2012/11/21登録

種類:クモハゼ, Bathygobius fuscus
キーワード:魚類 代替戦術 繁殖 防衛 攻撃


動物界 >不明 >不明 >不明 >不明 >不明 >

もしくは

動物界 >脊索動物門 >硬骨魚綱 >スズキ目 >ハゼ科 >クモハゼ属 >


クモハゼの小型雄は、産卵巣を持つ大型雄(ネストホルダー雄)と雌とのペア産卵に侵入して放精する代替繁殖戦術「スニーキング(こそ泥)戦術」を採用する。水槽内にはネストホルダー雄と雌のペアとスニーカー雄4個体が収容されている。逆さに設置した植木鉢の産卵巣内で雌が産卵しており、ネストホルダー雄が巣開口部(直径2 cm)からスニーカー雄の侵入を防衛している。全てのスニーカー雄が巣内への侵入を試みるが、成功するのは2個体のみで、失敗した1個体はネストホルダー雄に激しく噛みつかれる。このような噛みつき行動は野外でも観察されるほか、ネストホルダー雄の胃内から小型雄が確認されることもある。スニーキング戦術には大きなリスクが伴うと言える。注目して頂きたいのは、失敗した雄が噛みつかれている隙に他のスニーカー雄が侵入に成功している点である。

参考文献
Takegaki, T., T. Kaneko & Y. Matsumoto. 2012.
Large and small size-advantage in sneaking behaviour in the dusky frillgoby Bathygobius fuscus.
Naturwissenschaften, 99: 285-289.

(データ番号:momo121121bf01b)

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