止まるキツネと逃げていくキツネ
(22.1MB, 00:01:21)撮影日:2006/11/27
撮影場所:栃木県奥日光
關義和
(Yoshikazu Seki)
2007/02/02登録
種類:ホンドギツネ,
Vulpes vulpes japonica
キーワード:キツネ ホンドギツネ 移動 逃げる
動物界 >脊索動物門 >哺乳綱 >食肉目 >イヌ科 >キツネ属 >
奥日光地域では、度々キツネを目撃するが、出逢ったときの反応は個体によって様々である。出逢った瞬間に逃げる個体、逃げずに止まりあまり気にしていないような個体、ちょこっと気にしてそうな個体、、、などなど。
今回の撮影では、逃げていかずに止まるキツネと、逃げていくキツネとに分類した。
止まるキツネは、距離も近く20mも離れていなかった(へたしたら10mもなかったかもしれない)。逃げていくキツネとの距離は、やはり20mくらいだった。これらの違いは恐らく、個体差は勿論、人間との接触の有無(あるいは多さ)に関係しているのではないかと思われる。
キツネは、一般に警戒心(あるいは臆病度)が強い動物であると言われる。しかし、中には人馴れしてしまう個体もでてきている。その一つには、やはり人間による餌付け(ゴミ捨ても含む)が強く関わっているのであろう。
奥日光地域でも、観光客が多いためか、そのような事態が発生している可能性は否定できない。以前、こんなことがあった。夜に山を歩いていると、キツネが現れた。次いでタヌキも現れた。キツネについては、3m近くにまで近寄ってきてエサを強請っている。タヌキについても少し離れた所に、じっと座っている。
どうやら、近くにある施設で、エサをあげていたため、人馴れしてしまったようである。滅多に会うことの出来ないはずの野生動物が、目の前に現れ、エサを強請ったりなんかしたら誰でもエサをあげたくなってしまうと思う。私も野生生物の世界に進んでいなかったら、確実にエサをあげてしまっている気がする。
しかし、彼らの生態への影響、また彼らとの今後の関係を考えると、やはりエサをあげることは良いことではない。自分のフィールドでもそのような状況が少しでも良い方向へと変わっていくよう最大限努めて行きたいと思う。